ただいま鍼灸院はお休みをいただいております。
お店は開けておりますので、ぜひお立ち寄りください。
今月21日より怪我療養のためお休みをいただいております。(詳しくはこちらへ)
長い間ブログを書いていませんでしたが、久しぶりの更新失礼します。
人生初の手術と入院とあって、思う事だらけの毎日です。
8月20日、鍼灸院の営業を終えた時は「こんなに仕事が好きだったんだ!」と、最後のお客様を見送りながら、しみじみと込み上げるものを感じ。
とはいえ約2ヶ月という長い療養に、どこか罪悪感を感じつつも溜まった本や見たかった映画に漫画にと、呑気に入院生活に思いを巡らせていました。
大量の娯楽を鞄に詰め(笑)翌日から入院そして手術。
オペ室の無機質なフロアに入った途端、しばらく忘れていた閉所恐怖症がよみがえりました。
そうそう、私結構怖がりなんですよ。
手術室が並ぶ、ひんやりとした廊下を歩きながら心臓が飛び出しそうなほどドキドキ。麻酔科の先生の温かい手に背中を支えられながら、小さなオペ台に寝そべりました。手術台って驚くほど小さいんですね。びっくりしました。
何が痛かったって、腰痛麻酔。痛かったです。。
麻酔すると気持ちよく眠れる!という話を時々聞きますが、私の場合は鉄のベットに沈む感じがして、あまり心地よくは感じません。気分はターミネーターです。
術後3日間は、孤独と恐怖と痛みの連続。正直なところ手術の痛みより、心理的なダメージの方が大きかったようです。夜に看護師さんが気をつかって病室のカーテンを閉めてくれた瞬間、再び絶望感が襲いました。(もちろん看護師さんは、私の閉所恐怖症など知る由もなく…)
繰り返しますが、私、結構怖がりなんです((笑))
さて、最近は少しずつリハビリにも慣れて来ました。ひとつづつ出来る事が増えるのが、嬉しい毎日です。
車椅子に乗る(つまり自分でトイレに行ける)、お風呂に入る、コーヒーを入れる、扉を開ける冷蔵庫も開ける。
そして、椅子に腰掛けてテーブルで食事ができたこと。
今までこんな事考えもしませんでしたが、ベッドの上で食事を取るのは、本当に苦痛でした。ヨーロッパの人はベッドの上で朝食を取るのが好きらしいですが(映画で見る限り)、私は日本人らしく背筋を伸ばして「いただきます」と食事を始めないと落ち着きませんでした。
不自由な数日に、いかに普段気づいていないささいな幸せが溢れていたか。
せっかちな性格で、毎日の些細な感情を、ころころと移ろうままに放置してきました。入院からの1週間の出来事は、「ひと息ついて生き方を見直しなさい」と、言われているように感じます。思い返せば、体もまだ若いと体力を過信し、随分乱暴に扱って来た気がします。
この経験が、今後の鍼灸師としての人生に役立てるよう、しばしささいな幸せを噛みしめてみたいと思っています。