9.食事にお盆を使う生活が教えてくれること

 

半月盆、角盆、丸盆

 

 

お盆を使う習慣、ありますか?

 

町の定食屋さんでは今でもあたりまえのようにお盆を使いますが、自宅でお盆を使う人はどうやら少なくなってきているようです。
もし、棚に眠っているお盆があればすぐにでも使い始めてみてください。

きっといろんなことを教えてくれますよ。

 

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自宅で使うお盆の大きさを想像すると、朝ではご飯にお味噌汁、2〜4種類くらいのおかずや漬物をのせることができます。

夜になれば、お刺身に、醤油皿、おひたし、お猪口という方もいらっしゃるでしょう。

更に少しの珍味と、食後の果物。

 

お盆は一食の適量を教えてくれる便利な目安になります。

特に夜のご飯は、お盆からはみ出すほど載せれば食べ過ぎでしょう。

ここにはもちろんデザートも入ります。

もしお盆に果物を乗せるなら?
お気に入りの器を使って3切れくらいが美しく適量です。
普段食べ過ぎていませんか・・・?

 

お盆は見た目にもとても美しいものです。
朱の漆盆に、絵柄のついたお皿、ここに料理を盛るのですから日本人の食の感性は家庭の和食だけでも磨かれます。
大盛り、てんこ盛りはちょっとかっこ悪くなってしまいますね。

 

調べてみると、お盆の歴史は「お膳」(足のついたもの)や箱膳、など時代や行事に合わせて少しずつ形は変わっているようです。

お膳は今でも「おくいはじめ」に使う方も多いようです。約1200年ほどもの歴史があるそうです。
一番興味をそそられたのは箱膳です。テーブル机で食事をする家庭には不向きですが、一人前の食器をしまうことができ、蓋をひっくり返せばお膳のようになります。

畳の上で食べるので、姿勢正しく食べなければならず、食べている姿、作法もなんだかとってもかっこいいです。

美しい食べ姿は、箸を休めながら背筋を伸ばしゆっくりと味わう姿ではないでしょうか?

食べ物の消化を考えてもとても理にかなっている気がします。

そう考えると和食文化は、その道具や作法も合わせてとても意味がありますよね。

 

私は大学生になってから一人暮らしを始めました。

親に持たされた新生活のお祝いは今でもはっきりと覚えています。

朱の半月盆と朱のお味噌汁椀、お茶碗。
「明日から頑張って自分で生活するのよ」と言われた気がして、半べそを書きながらスーパーに食材を買いに行った日、私にとっては自分で家庭料理を作り始めた思い出の日です。
10年経ち漆を直しに出して、今も毎日の私の健康を支えてくれます。

 

お盆のある生活
残していきたい習慣だと思いませんか?